LPガスの上乗せ禁止について!法改正後の変化も解説

2025年4月に全面施行されたLPガスの「設備費上乗せ禁止」ルールに対し、適切な家賃設定やガス会社との契約見直しでお悩みではありませんか。
すでに新制度がスタートしているため、これまで通りの仕組みを放置していると、行政指導や罰則の対象となる恐れがあるため、早急に正しい知識を身につけて対策を講じる必要があります。
本記事では、LPガス上乗せ禁止となる制度変更の背景をはじめ、料金表示の義務化による変化、そしてオーナーが直面する影響や実務対応について解説します。
法改正に伴うリスクを回避し、安定した賃貸経営を維持したいとお考えのオーナーの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
▼ 管理費が気になる方はこちらをクリック ▼
管理費査定フォームへ進む
LPガス料金の上乗せ禁止とは

LPガス料金の上乗せ問題には、主に従来の設備費転嫁と新たな法規制があります。
まずは、LPガス料金の仕組みと、上乗せ禁止について解説していきます。
設備費上乗せの仕組み
賃貸物件の新築や改修では、配管工事や給湯器などの費用をガス会社が立て替える、「無償貸与契約」が使われることがあります。
ただし、無償といっても、ガス会社は長期の料金収入で初期投資を回収する前提で契約しています。
そのため、仕組みとしては、入居者のガス料金に設備費の一部が含まれやすい点に、注意が必要です。
以前は、この立て替え分が基本料金や従量料金に上乗せされ、使用量以外の負担が見えにくいケースもありました。
結果として入居者は、ガス代の中で設備代もあわせて支払う形になっていたのです。
費用転嫁と家賃の実態
大家さんにとってこの仕組みは、初期の設備投資を抑えやすく、家賃設定の幅が広がる点がメリットです。
その結果、資金計画を立てやすくなり、周辺相場を意識した家賃で募集しやすくなります。
一方で、実態としては、本来家賃で回収するはずの設備費が、ガス料金として少しずつ回収されるケースがありました。
入居者側は家賃や間取りは比べやすいものの、LPガスの単価や上乗せの有無は、事前に見えにくいことがあります。
こうしたわかりにくさを減らすため、取引の透明化に向けた見直しが進められてきました。
禁止される範囲と対象
今回の制度変更は、液石法の施行規則改正を背景にしたものです。
商慣習を超える利益供与は、過大な営業行為として整理され、料金への転嫁を抑える方向が示されています。
具体的には、通信機器やエアコンなどガスと無関係な住宅設備にくわえ、ガス消費設備の費用も料金算定の根拠から外れる形となります。
この制限は、新規契約だけでなく既存契約にもおよび、過剰な紹介料や改修負担なども対象です。
2024年7月に施行され、経過措置を経て2025年4月に全面施行となっています。
なお、敷地内配管などの供給設備は別のルールがあるため、契約内容に合わせて事前に確認することが大切です。
▼この記事も読まれています
賃貸経営で取り入れたい人気設備は?ファミリーに支持されやすい設備も解説
▼ 管理費が気になる方はこちらをクリック ▼
管理費査定フォームへ進む
法改正に伴うLPガス料金の表示義務化と変化

前章では、LPガス料金の上乗せ禁止の背景について述べましたが、実務上どう変わるのか気になりますよね。
ここでは、料金表示の義務化による変化について解説します。
料金の三部料金制と根拠
今後は請求書や案内で、基本料金・従量料金・設備料金の3つを分けて表示する「三部料金制」が義務付けられます。
基本料金は、検針や保安点検などの固定的な対応を含む、毎月一定の費用です。
従量料金は使用量に応じて増減し、1m3あたりの単価などがわかる形で示されます。
設備料金は、ガス供給に必要な設備費を、別枠で見えるようにするための区分です。
この設備料金には何の費用が入っているのかを整理し、大家さんにも説明できるようにしておく必要があります。
また、上乗せ禁止の考え方に合わせて、ガスと無関係な住宅設備が含まれないよう運用を整えておくことが大切です。
契約根拠を書面化する手続き
今後は料金の算定根拠をはっきりさせるため、契約内容や計算方法を文書で残す運用が進みます。
設備料金が発生する場合は、対象設備や金額、回収期間などを整理し、入居者に説明できる形にしておく必要があります。
大家さん側は、ガス会社から提示された書面を確認し、実際の設備負担とズレがないか見ておきましょう。
基本の流れは、ガス会社が契約書類を作成し、問い合わせがあった場合に料金の内訳を提示する形です。
また、書類は管理会社とも連携して保管方法を決め、更新時にすぐ確認できるよう整理しておきましょう。
こうして準備しておけば、新規募集の案内でも料金情報をわかりやすく伝えやすくなります。
料金透明化と家賃設定
料金が見える化されることで、入居者は家賃だけでなく、光熱費も含めた住居費全体で比べやすくなります。
そのため、募集時も家賃の安さだけでなく、料金体系がわかりやすい点を価値として伝えやすくなります。
万が一、これまでガス料金に含まれていた設備費がある場合は、家賃や共益費の中でどう扱うかを整理し直すことが重要です。
その際は周辺相場と設備内容のバランスを見ながら、無理のない配分を検討すると良いでしょう。
また、断熱性の向上や節水型設備の導入などで光熱費を抑えやすくすれば、家賃と合わせた負担感のわかりやすさも伝えやすくなります。
透明性の高い案内は信頼感につながり、結果として長く住んでもらいやすくなります。
▼この記事も読まれています
賃貸経営で注意したい入居者トラブルとは?具体的な事例や回避方法を解説
▼ 管理費が気になる方はこちらをクリック ▼
管理費査定フォームへ進む
賃貸物件オーナーへの影響と不可欠な実務対応

ここまで、表示義務化などを解説しましたが、実際の業務への影響も事前におさえておきましょう。
最後に、家賃の調整や契約更新など、賃貸物件オーナーへの影響について、解説していきます。
家賃への組込と説明法
まずは、これまでガス会社が負担していた設備の一覧を作り、大家さん側で負担する範囲を整理します。
費用は、設備の取得費を耐用年数や想定使用期間で割り、月々の目安として家賃や共益費に無理のない形で組み込みましょう。
耐用年数を基準にすると、入居者にも納得しやすい説明につながります。
ご案内の際は、ガス料金は使用分を中心に整理され、設備費は家賃の枠内で管理していく方針を伝えるとわかりやすくなります。
また、家賃と光熱費をあわせた住居費の全体像で説明できれば、入居者の不安も和らげることができるでしょう。
違反時の罰則と対応策
ここで注意すべきは、液化石油ガス法の規制対象はあくまで「ガス会社」であり、大家さんが直接罰則を受けるわけではないという点です。
しかし、ガス会社が法令違反を指摘され、業務改善命令や登録取消などの重い処分を受けた場合、違法となった貸与設備の「残債の一括買い取り」を突然大家さんが迫られたり、ガスの供給がストップしたりするなど、賃貸経営に致命的なダメージが生じるリスクがあります。
こうした事態を防ぐには、無償提供の提案を受けた時点で、条件を書面で確認しておくことが重要です。
確認する際は、ガス料金に含まれる費用の範囲、設備の所有権、撤去時の取り扱いを中心におさえておくと良いでしょう。
あわせて、管理会社やガス会社との役割分担を明確にし、関連書類ややり取りをきちんと保管することが大切です。
契約見直しと協議事項
契約更新や新規契約のタイミングでは、ガス設備の費用負担や設備の帰属など、料金表示に関わる条項を見直しておく必要があります。
あわせて、過度な利益供与と、受け取られかねない内容が含まれていないかも確認し、必要に応じて整理しておきましょう。
ガス会社との協議では、設備の撤去や更新時の費用負担、配管の取り扱い、入居者向けの説明方法を具体的にすり合わせます。
既存契約がある物件は、切り替えの時期と手順を計画表にまとめておくと進めやすくなります。
最後に、管理会社とも情報を共有し、募集図面や契約書の表記をそろえておけば、現場の混乱を防ぎやすくなるでしょう。
▼この記事も読まれています
賃貸経営における空室対策は?3つの対策を解説
▼ 管理費が気になる方はこちらをクリック ▼
管理費査定フォームへ進む
まとめ
これまで、ガス料金に無関係な設備費を上乗せする慣習がありましたが、法改正で禁止され、2025年4月に全面施行されました。
基本料金・従量料金・設備料金の三部料金制で透明性が高まるため、募集時の伝え方と家賃設定を見直しておきましょう。
賃貸物件のオーナーは設備費を家賃に適切に組み込み、罰則リスクを避けるためにも、ガス会社との契約見直しと協議を早めに進めることが大切です。
▼ 管理費が気になる方はこちらをクリック ▼
管理費査定フォームへ進む

株式会社エムズ
札幌市に根ざした長年の経験を活かし、迅速かつ誠実な賃貸管理サービスを提供しています。
アパマンショップ加盟店としての豊富な経験と、累計35,000件を超える仲介実績を基盤に、オーナー様の大切な資産価値を最大化するサポートをご提供します。
入居率96.1%という高い実績は、私たちがオーナー様そして入居者様双方から寄せられる信頼の証です。
■強み
・札幌市で20年以上にわたり賃貸管理に従事
・累計35,000件超の賃貸仲介実績
・家賃回収率99.9%、入居率96.1%、平均入居期間6年1ヶ月という高水準の管理体制
■事業
・賃貸物件の管理・運営
・不動産の売買・賃貸仲介
・貸事務所・貸倉庫の仲介