賃貸経営で取り入れたい人気設備は?ファミリーに支持されやすい設備も解説

オーナー様向け

中村 亮太

筆者 中村 亮太

不動産キャリア5年

賃貸経営で取り入れたい人気設備は?ファミリーに支持されやすい設備も解説

賃貸経営をしていると、さまざまな理由から空室が発生してしまうことがあります。
空室の発生要因が物件の設備にあると感じる場合には、需要の高い設備を取り入れるのがおすすめです。
そこで今回は、空室対策として注目度の高い設備を導入するときのポイントと、ファミリー向けの住居で重視される設備について解説します。

賃貸経営の空室対策として需要の高い設備を導入するポイント

賃貸経営の空室対策として需要の高い設備を導入するポイント

手当たりしだいに評判の良い設備を取り入れても、期待どおりに空室対策につながらない場合があります。
需要の高い設備の導入し空室対策につなげるには、いくつかのポイントがあるので、具体的な内容を確認しましょう。

ポイント①ターゲットに合わせる

一人暮らし向けの賃貸物件とファミリー層を対象とした賃貸物件では、求められる設備に違いがあります。
経営している物件がどの層をターゲットにしているかを改めて確認したうえで、注目度の高い設備を導入すれば、空室対策につながります。
一人暮らしの方など在宅時間が少ない方を想定している住居であれば、一人で暮らすうえで便利な設備を取り入れるのがおすすめです。
具体的には、不在時にも荷物を受け取れる宅配ボックスや、帰宅が夜間になっても安心できる防犯カメラなどが挙げられます。
一方で、エアコンやテレビモニター付きインターホンは、どの世帯にも重要視されている設備です。

ポイント②地域特性に合わせる

賃貸物件の空室対策を検討するうえで欠かせないのが、その地域で物件を経営している競合の設備導入状況です。
地域によっては多くの住居にオートロックが設置されているため、オートロックを導入しても周辺物件との差別化が図れないことがあります。
オートロックが標準設備となっている地域であれば、オートロックは最低限の設備ととらえたうえで、さらに価値を高める需要の高い設備を導入する必要があります。

ポイント③ライバルとの差別化を図る

空室対策で意識したい更なるポイントが、地域特性を把握しながら競合と違いを打ち出せる設備を取り入れることです。
差別化を図れる設備としては、防音性や断熱性の高い窓、LED照明、温水洗浄便座などが挙げられます。
ターゲットと地域特性を意識しながら、より多くの入居者を見込める設備は何かを検討してみてください。

「これがないと部屋が決まらない!」と思われる設備は?

「これがないと部屋が決まらない!」と思われる設備は?

ファミリー向けの住居を経営しているならば、「この設備がないと部屋が決まらない」と指摘されている設備をチェックしましょう。

ファミリー層を対象とした住居で必要とされる設備①追い焚き機能

ファミリー層に必要と捉えられている設備の第1位は、浴室の追い焚き機能です。
浴室に追い焚き機能がある住居であれば、家族の入浴時間に差があっても快適な温度でお湯に浸かれます。
とくに、ライフスタイルに違いがある場合は、浴室の追い焚き機能は物件選びの大きなポイントです。
一人暮らしであれば追い焚き機能を必須としないこともありますが、複数の家族が同居する場合には追い焚き機能がないと部屋が決まらないと指摘されています。
また、追い焚き機能と並び、浴室の設備としてよく挙げられるのが、浴室換気乾燥機です。
時間や天候を問わず洗濯物を乾かせる浴室換気乾燥機は、共働きなど忙しい家族に高い人気があると見受けられます。

ファミリー層を対象とした住居で必要とされる設備②室内洗濯機置き場

ファミリー層が必要とみなす設備の第2位は、室内洗濯機置き場です。
住居によってはベランダなど屋外に洗濯機置き場が設けられていることがありますが、使い勝手の良さや安全性の面から室内の洗濯機置き場が好まれます。
屋外に洗濯機置き場がある場合、外に出る手間だけでなく、洗濯機が雨風にさらされて汚れるリスクも高いです。
さらに、カラスやほかの住人が洗濯機に触れる可能性を考えると、屋外の洗濯機置き場は敬遠される傾向が強いでしょう。

ファミリー層を対象とした住居で必要とされる設備③テレビモニター付きインターホン

ファミリー向け物件に不可欠といわれる設備の第3位は、テレビモニター付きインターホンです。
近年ではテレビモニター付きインターホンを標準で備えている住居が多く、あって当然と捉える方が増えています。
また、防犯設備のなかでは、エントランスのオートロックやホームセキュリティなども注目度の高い設備です。
テレビモニター付きインターホンがもたらす安心感は、ファミリー世帯にとって大きな魅力となるでしょう。

ファミリー層を対象とした住居で必要とされる設備④独立洗面台

ファミリー世帯に必須といわれる設備の第4位は、独立洗面台です。
一人暮らし向けの住居でも独立洗面台は人気がありますが、ファミリー向けの住居と単身者向け住居では人気の理由が異なると見受けられます。
ファミリー向けの住居では、浴室・トイレ・洗面台がすべて分かれているほうが生活しやすいです。
誰かが浴室やトイレを使用していても、ほかの家族が洗面台を使えるならば朝の忙しい時間も混雑を避けられます。
しかし、ユニットバスなどで浴室・トイレ・洗面台が同じ空間にあると、タイミングによっては待ち時間が発生してしまうでしょう。
一方で、一人暮らし向け住居の場合、大きな鏡や収納スペースが付いている点が独立洗面台の人気の理由と指摘されています。

周辺相場より高くても決まる設備は?

周辺相場より高くても決まる設備は?

先述したように、「この設備がないと部屋が決まらない」と思われるのは、追い焚き機能や室内洗濯機置き場などです。
このほかに、プラスアルファとして周辺相場より家賃が高くても検討される需要の高い設備を見ていきましょう。

ファミリー世帯が希望する注目設備①インターネット無料

ファミリー世帯にとって入居の決め手になりやすいのが、無料インターネットです。
無料インターネットを備える物件は、ファミリー向け物件における周辺相場より高くても決まるランキングで1位となっています。
こうした無料インターネットがファミリー世帯に歓迎される背景には、在宅勤務の増加があると指摘されています。
ただし、無料インターネットであれば何でも良いというわけではなく、高速で安定したネット環境が必要です。
オンライン会議やオンラインゲームなどをストレスなく利用できる環境にニーズが集まっているといえるでしょう。

ファミリー世帯が希望する注目設備②追い焚き機能

浴室に追い焚き機能がある物件は、ファミリー向けの住居における周辺相場より高くても決まるランキングの2位です。
追い焚き機能は、「この設備がないと部屋が決まらない」ランキングでも上位に入っており、ファミリー層からの需要の高さがうかがえます。
追い焚き機能を当たり前の設備とみなすか、予算を上乗せしてでも導入したい設備とみなすかは、物件を探す地域の特性によって違いがあるでしょう。

ファミリー世帯が希望する注目設備③エントランスのオートロック

ファミリー向けの住居において、周辺相場より高くても決まるランキングで注目したいのが、エントランスのオートロックです。
同じ防犯設備において、テレビモニター付きインターホンがなければ部屋が決まらないといわれています。
セキュリティ関連の設備が2つランクインしている背景には、エントランスと自宅ドアの二重の安全策をより堅固にしたいという思いがあるといえるでしょう。

まとめ

空室対策として注目度の高い設備を導入する場合には、ターゲットと地域の特性を踏まえた設備選びが大事です。
ファミリー世帯が最低限必要とする設備には、浴室の追い焚き機能やテレビモニター付きインターホンなどがあります。
一方で、インターネット無料やエントランスのオートロックは、こうした設備があれば多少家賃が高くても入居を検討するきっかけになります。


”オーナー様向け”おすすめ記事

  • 敷地内の粗大ゴミ放置について!リスクや処分の責任も解説の画像

    敷地内の粗大ゴミ放置について!リスクや処分の責任も解説

    オーナー様向け

  • 契約書なしでも家賃の支払い義務はある?家賃滞納時の対応についても解説の画像

    契約書なしでも家賃の支払い義務はある?家賃滞納時の対応についても解説

    オーナー様向け

  • アパート名の変更は空室対策になる?変更の流れをご紹介の画像

    アパート名の変更は空室対策になる?変更の流れをご紹介

    オーナー様向け

  • 提携保証会社一覧の画像

    提携保証会社一覧

    オーナー様向け

  • 賃貸物件の設備はリースと購入のどちらが適切?メリット・デメリットも解説の画像

    賃貸物件の設備はリースと購入のどちらが適切?メリット・デメリットも解説

    オーナー様向け

  • 賃貸物件や駐車場の雪かきは誰がやる?捨て場やトラブル回避の対策も解説の画像

    賃貸物件や駐車場の雪かきは誰がやる?捨て場やトラブル回避の対策も解説

    オーナー様向け

もっと見る