不動産投資における修繕費の目安は?抑える方法についても解説

不動産投資における修繕費の目安は?抑える方法についても解説

不動産投資を始めたいけれど、「修繕費がどのくらいかかるのかわからない」と感じていませんか。
物件の価値を維持するために欠かせない「修繕費」は、見込みを誤ると、家賃収入の安定性に大きく影響してしまいます。
本記事では、修繕費の基本的な知識から、物件タイプ別の費用目安、さらにコストを抑える方法までを解説いたします。
これから不動産投資をスタートし、長期的に安定した運用を目指したい方は、ぜひこの記事をご参考になさってくださいね。

不動産投資における修繕費とは

不動産投資における修繕費とは

不動産投資を成功させるためには、必要経費である修繕費の基本をおさえることが重要です。
まずは、修繕費の概要や、修繕を怠った場合のリスクについて解説していきます。

修繕費と資本的支出の違い

不動産投資における支出には、経費として計上できるものと、そうでないものが存在します。
とくに修繕費は、物件の資産価値を維持するために必要な経費であり、税務上の理解が欠かせません。
修繕費とは、建物や設備の損傷を元の状態に戻すための、「原状回復」や「維持管理」の支出を指します。
たとえば、退去時の壁紙張り替えや、故障した給湯器の交換などがこれに該当し、全額を経費として計上することができます。
一方で、修繕費と混同されやすいのが、物件の価値を向上させる「資本的支出」です。
和室を洋室にリフォームする場合などが該当し、これは資産として計上したうえで、減価償却費として処理します。

修繕を怠った場合のリスク

物件の修繕を怠ることは、短期的には費用削減に見えますが、長期的に見ると深刻なリスクを引き起こします。
リスクとして挙げられるのは、設備トラブルへの対応遅れなどによる入居者の不満と、それに伴う空室の発生です。
壁紙の汚れや床の傷みを放置すると、内見時の印象が悪化し、新たな入居希望者に敬遠されてしまいます。
そのうえ、修繕の遅れは資産価値そのものを低下させ、外壁のひび割れ放置は雨漏りにつながる恐れもあります。
適切な修繕は、入居者の満足度を保ち、安定した家賃収入と資産価値を守るための生命線なのです。

安定経営のための長期修繕計画

こうしたリスクを回避し、安定した収支を維持するには、「長期修繕計画」の策定が不可欠です。
これは、将来発生が見込まれる大規模修繕の時期と、その概算費用を予測して資金を準備する計画表を指します。
長期修繕計画を立てることで、必要な費用をあらかじめ把握し、毎月の家賃収入から計画的に積み立てられます。
これにより、突発的な高額出費で、資金繰りが急激に悪化する事態を防ぐことが可能です。
計画的な修繕は、建物の劣化を未然に防ぎ、良好な状態を保つことにもつながります。
その場しのぎの対応ではなく、将来を見据えた計画的な修繕こそが、不動産投資を成功させるうえで欠かせません。

▼この記事も読まれています
賃貸経営で取り入れたい人気設備は?ファミリーに支持されやすい設備も解説

不動産投資で物件種類別の修繕費目安と資金計画の立て方

不動産投資で物件種類別の修繕費目安と資金計画の立て方

前章では、修繕費の重要性について述べましたが、実際にいくらかかるのか気になりますよね。
ここでは、物件ごとの修繕費の目安と資金計画の立て方について解説いたします。

物件種類ごとの修繕周期

修繕計画では、まず建物の「法定耐用年数」と部位ごとの「修繕周期」の理解が必要です。
法定耐用年数は木造で22年、鉄筋コンクリート造で47年などと定められています。
ただし、これは税務上の基準であるため、実際は各部位の修繕周期を把握することが重要です。
たとえば、木造アパートや一戸建ては、外壁塗装や室内設備の交換が10年から15年の周期で発生します。
一方、鉄筋コンクリート造の一棟マンションは12年から15年が周期のため、建物全体の大規模修繕が必要となります。
区分マンション投資の場合は、共用部の積立金と別に、室内の専有部分の改修費用を計画しましょう。

家賃収入から考える積立額

将来の修繕に備える一般的な方法は、家賃収入から一定割合を積み立てることです。
修繕積立比率の目安は、家賃収入の5%から10%程度といわれており、物件の状態に応じて調整します。
たとえば、年間家賃収入が600万円の物件であれば、年間30万円から60万円を別途用意する計算です。
とくに、中古物件を購入する場合は、初めから多めに積立率を設定するといった対策が重要です。
運営経費や修繕積立金を差し引いた「実質利回り」で、収益性を判断しなければなりません。
試算では、空室によるマイナス分も考慮した事業計画で、安定した経営を目指しましょう。

専門家に確認する点

資金計画を作るには、専門家から正確な情報を収集することが不可欠です。
まず、管理会社は、過去の修繕履歴などを知ることができる情報源であるため、情報を見せてもらうように働きかけましょう。
中古物件の購入時には、過去の修繕履歴や長期修繕計画書の開示を依頼することが重要です。
また、購入後も管理会社の定期点検報告を細かく確認し、見積もりの妥当性を確認することが大切です。
さらに、建築士による建物状況調査(インスペクション)の活用も、資金計画を立てるうえで役立ちます。
これは、専門家が第三者の視点で、建物の劣化状況や将来必要な修繕の概算費用を調査してくれる方法です。

▼この記事も読まれています
賃貸経営で注意したい入居者トラブルとは?具体的な事例や回避方法を解説

不動産投資で修繕費を抑える方法

不動産投資で修繕費を抑える方法

ここまで、修繕費の目安や計画の立て方を解説しましたが、実際の費用を抑える方法もおさえておきましょう。
最後に、修繕の品質を確保しつつ、費用を抑えるための方法について解説していきます。

施工業者への直接発注

修繕費を抑える一つ目の方法は、管理会社を通さず、所有者が直接施工業者へ工事を発注することです。
管理会社に修繕を依頼すると、通常は10%から30%程の中間手数料が上乗せされます。
所有者が自ら信頼できる施工業者を探し、直接契約を結ぶことで、この手数料を削減することができるのです。
また、工事の進捗や品質を自らの目で確認できる点も、手抜き工事の危険性の低減につながるでしょう。
ただし、信頼できる業者を自分で見つけ出す手間と、知識が求められる点には注意が必要です。
さらに、発注時には詳細な見積書の提出を求め、使用材料や人件費の内訳を精査することが不可欠となります。

相見積もりの取り方

修繕費を抑える二つ目の方法は、複数の業者から見積もりを取得する、「相見積もり」を徹底することです。
一つの業者だけの見積もりでは、提示された金額が適正価格なのかを判断することは難しいです。
そのため、最低でも3社程度の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが基本となります。
これにより、不当に高額な請求をされる危険性を回避し、費用の適正化を図れるでしょう。
極端に安い見積もりは、必要な工程を省いている、あるいは低耐久の材料を使っているといった恐れがあります。
施工後の保証内容と期間も、業者の信頼性を測るうえで重要な比較項目となります。
価格交渉では、仕様や品質を基準に建設的な交渉を心がけ、信頼できる業者を見極めましょう。

入居者審査で費用を削減

修繕費を抑える三つ目の方法は、物件の物理的な側面だけでなく、入居者審査に着目することです。
賃貸物件の損傷には、オーナー負担の「通常損耗」と、入居者負担の「特別損耗」があります。
特別損耗は入居者に費用を請求できますが、支払いに応じてもらえない可能性があります。
そのため、入居の段階で、物件を大切に扱ってくれる入居者を見極めることが大切です。
さらに、審査基準が厳しい信販系の家賃保証会社を利用することを条件とする方法も、効果的な対策となるでしょう。

▼この記事も読まれています
賃貸経営における空室対策は?3つの対策を解説

まとめ

修繕費は建物を維持するための経費で、怠ると空室リスクや資産価値の低下を招くため、長期修繕計画の策定が重要です。
物件の種類や構造によって修繕周期は異なり、家賃収入の5〜10%を積み立てて、計画的に資金を確保することが求められます。
直接発注や相見積もりの活用、丁寧に物件を扱う入居者の選定によって、修繕費を抑えつつ安定した経営を実現できるでしょう。

株式会社エムズの写真

株式会社エムズ

札幌市に根ざした長年の経験を活かし、迅速かつ誠実な賃貸管理サービスを提供しています。
アパマンショップ加盟店としての豊富な経験と、累計35,000件を超える仲介実績を基盤に、オーナー様の大切な資産価値を最大化するサポートをご提供します。
入居率96.1%という高い実績は、私たちがオーナー様そして入居者様双方から寄せられる信頼の証です。

■強み
・札幌市で20年以上にわたり賃貸管理に従事
・累計35,000件超の賃貸仲介実績
・家賃回収率99.9%、入居率96.1%、平均入居期間6年1ヶ月という高水準の管理体制

■事業
・賃貸物件の管理・運営
・不動産の売買・賃貸仲介
・貸事務所・貸倉庫の仲介