家賃滞納者が夜逃げしたら罪に問える?対応方法や注意点も解説!

賃貸物件を所有している大家さんにとって、家賃の未払いは収入の減少に直結する重大な問題です。
家賃滞納者が突然夜逃げしてしまったとき、法的な対応が可能なのか疑問を持つ大家さんもいるのではないでしょうか。
そこで今回は「家賃滞納者が夜逃げをしたときに罪に問えるのか」について、対応方法や注意点とともに解説します。
家賃滞納者が夜逃げしたら罪に問えるのか?

家賃を支払わずに夜逃げを選択する入居者は実際に存在します。
このとき、はたして罪に問えるのかどうかは気になるところでしょう。
ここでは、家賃滞納者が夜逃げをしたときの法的観点について解説します。
家賃の滞納は民事
まず、家賃の滞納は原則として民事上のトラブルです。
家賃の支払い遅延は契約違反となり、大家さんは滞納分や原状回復費用などを借主に請求できます。
しかし、入居者が未払いのまま夜逃げしても、それ自体を犯罪として訴えることはできません。
夜逃げした入居者を窃盗や詐欺などの罪で刑事責任を問うことはできないため、家賃を回収するには民事訴訟を起こす必要があるのが実情です。
勝手に部屋に入る行為はNG
入居者が家財道具を残したまま夜逃げをしたときには、少しでも家賃を回収しようと家財を処分したくなるかもしれません。
しかし、無断で鍵を開けて部屋に入ると不法侵入(住居侵入罪)に問われるリスクがあります。
また家財道具を勝手に売却すると、逆に損害賠償請求を受けたり、窃盗罪に問われたりする可能性が否めません。
そのため、入居者が夜逃げしたからといって短絡的な行動はしないように注意することが大切です。
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家賃滞納者が夜逃げしたときの対応方法

家賃滞納者の夜逃げが発覚したときには、適切な手順で対応する必要があります。
ここでは、家賃滞納者が夜逃げしたときの正しい対応方法について解説します。
対応方法①夜逃げをした家賃滞納者に督促をする
まずは、入居者に対して家賃の督促をすることから始めます。
携帯電話に電話をしてもつながらないときには、勤務先に連絡してみましょう。
このとき「滞納した家賃を回収するため」などと入居者のプライバシーに関係することを言ってしまうと、個人情報保護法違反に該当するおそれがあるため、注意が必要です。
あくまでも大家としての立場から「入居者と連絡が付かなくて心配」といった体裁で連絡を入れるようにしましょう。
対応方法②連帯保証人に連絡する
家賃滞納者が夜逃げをして連絡が取れないときには、連帯保証人にコンタクトを取りましょう。
夜逃げをした家賃滞納者から家賃を直接回収できなくても、連帯保証人に未払い家賃を支払うように請求することが法律で認められているためです。
また、賃貸借契約書の内容によっては連帯保証人に賃貸借契約を解除してもらうことも可能です。
夜逃げをした家賃滞納者の賃貸借契約を解除しない限り新たな入居者は募集できないため、速やかに連帯保証人に連絡するようにしましょう。
対応方法③家賃保証会社に連絡する
入居者が家賃保証会社を利用しているときには、家賃保証会社に連絡して滞納している分の家賃を回収します。
しかし、保証会社によっては夜逃げを保証対象外としているところもあるため、事前の確認が必要です。
対応方法④訴訟を起こす
夜逃げをした家賃滞納者が家賃保証会社を使っていない、連帯保証人も対応してくれないときには訴訟を起こすしかありません。
滞納家賃が60万円に満たないときには、簡易裁判所で少額訴訟を申し立てることが可能です。
少額訴訟では1回の審理で結論が下されるため、迅速に家賃を回収できます。
一方で、滞納家賃が60万円を超えるときには通常の訴訟を申し立てます。
ただし、通常の訴訟は少額訴訟よりも手間と費用がかかる点に注意が必要です。
また、時間をかけて訴訟に勝利したとしても、支払い能力のない家賃滞納者からは滞納家賃の回収ができずに裁判費用が無駄になってしまいかねません。
回収できたとしても、滞納家賃の一部にとどまるケースもあります。
対応方法⑤家賃滞納者の家財道具を売却する
夜逃げをした入居者が滞納した家賃を回収するため、部屋に残された家財道具を売却するのは選択肢のひとつです。
ただし、夜逃げをした家賃滞納者の家財道具を処分するには、裁判所に対して強制執行の申し立てをおこなわなければなりません。
また、強制執行の申し立てにかかる費用は大家さんが負担する必要がある点にも注意しましょう。
加えて、夜逃げをした家賃滞納者の家財道具を運び出してもらう業者を決めておく必要もあります。
その後、執行官と明け渡しの催告をおこなう日程を決めます。
明け渡しの催告をおこなってから1か月が、賃貸物件の明け渡しの期限です。
そして、明け渡しの期限の数日前に業者に家財道具一式を運び出してもらい、強制執行は終了です。
なお、家財道具の撤去費用や原状回復費用は大家さんが負担しなければなりません。
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家賃滞納者が夜逃げをしたときの注意点

家賃滞納者が夜逃げをしたときには、大家さんが押さえておきたい注意点がいくつかあります。
対応方法を誤ると逆に大家さんが法的リスクを負いかねないため、注意しましょう。
注意点①滞納家賃には時効がある
じつは、家賃を回収できる期限には時効があります。
原則として家賃滞納が発生してから5年以内に請求や訴訟をおこなわないと、回収する権利自体が消滅してしまう点に注意しましょう。
訴訟を起こすと時効は10年に延長されますが、それでも期限があることに変わりはありません。
そのため、速やかに対応することが大切です。
注意点②自力救済はNG
自力救済とは、裁判所を介さずに自分で問題解決を図る行為です。
たとえば「次の入居者を募集するために家賃滞納者の私物を処分する」「鍵の交換をして入れなくする」などの行為が該当します。
しかし、入居者の夜逃げに腹を立てたからといって、感情的に自力救済をおこなうことはやめましょう。
なぜなら、裁判所の手続きを経ずに自力救済をおこなうことは法律で禁止されており、逆に大家さんが罪に問われてしまうおそれがあるためです。
家賃を回収したいなら、法的手続きに則って訴訟を起こすなどの対応が求められます。
注意点③大家さんが金銭的な損失を負う
入居者が夜逃げをしてしまうと、滞納した家賃を回収できずに大家さんが金銭的な損失を被ることになります。
民事訴訟を起こすにも裁判費用が必要であり、また退去手続きをおこなわない限り新たな入居者を募集できずに家賃収入も得られません。
入居者が夜逃げをしたときには、このような金銭的な損失を大家さんが負うことはしっかりと頭に入れておく必要があります。
こういったリスクを軽減したいなら、家賃保証会社の利用を必須とする、入居審査を厳しくする、賃貸借契約を交わすときに勤務先や実家などの連絡先を書いてもらうなどの対策が有効です。
とくに入居者を安定した収入のある方だけに限定すると、家賃滞納リスクを軽減できます。
また日頃から入居者としっかりとコミュニケーションを取り、日常会話の中で入居者の状況をさりげなく確認することをおすすめします。
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まとめ
入居者が夜逃げをしても、法的な罪に問うことはできません。
家賃滞納者が夜逃げをしてしまったときには、連帯保証人へ連絡して未払い家賃を請求するか、状況によっては訴訟を起こすことを検討しましょう。
また、家賃の請求には時効があること、自力救済をすると逆に罪に問われるリスクがあることに注意が必要です。

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