自主管理でよくあるトラブルとは?家賃滞納・ペット・水漏れについてご紹介

オーナー様向け

中村 亮太

筆者 中村 亮太

不動産キャリア5年

自主管理でよくあるトラブルとは?家賃滞納・ペット・水漏れについてご紹介

賃貸経営をおこなっているオーナーのなかには、賃貸物件の管理を自分でおこなっている方もいらっしゃると思います。
しかし、賃貸経営では思いがけないトラブルが発生することがあり、どう対処したら良いのか困るケースが多いでしょう。
今回は、賃貸経営の自主管理でよくあるトラブルにはどのようなものがあるか、家賃滞納やペット飼育、水漏れなどのトラブルについてご紹介します。

自主管理でよくあるトラブル「家賃滞納」

自主管理でよくあるトラブル「家賃滞納」

賃貸経営で自主管理をおこなっているオーナーのなかで、よくあるトラブルとして「家賃滞納」を挙げる方がいます。
ここからは、家賃滞納トラブルの事例や対応についてご紹介します。

家賃滞納トラブルの事例

家賃滞納は、自主管理で賃貸経営をおこなっている場合、対応が難しいトラブルのひとつです。
具体的には、会社員が入居していて、問題なく家賃を支払っていたものの、しだいに家賃滞納が発生した例があります。
入居審査の時点では、安定した収入でとくに問題がなかったのに、ある時期から家賃滞納が発生するようになりました。
家賃の滞納について事情を聞くと、会社を退職して現在はアルバイトで生活をしているといわれ、家賃の支払いを強く要求できませんでした。
このように、これまで長く入居して友好的な関係を築いていたため、家賃の支払いを強く要求しにくいケースがあります。
また、別の事例では、小さな会社の社員寮として部屋を契約したものの、家賃滞納トラブルが発生した例もあります。
このケースでは、会社が保証するといわれたため、連帯保証人をつけずに契約をしてしまいました。
その後に家賃滞納があり、会社に訪ねるとその社員は退職済みで、辞めた社員のことは知らず、保証のこともわからないといわれました。
契約者は知らないうちに荷物を引き払い夜逃げしており、内容証明を送るなどの手順を踏んで対応しましたが、滞納した家賃の回収はできないままです。

家賃滞納トラブルへの対応

家賃滞納トラブルへの対応は、自主管理では難しいといえます。
上記の事例のように、長く入居している契約者に強く催促するのは、オーナーとして心苦しい面があります。
しかし、管理会社と契約をしていれば、管理会社が家賃回収や督促業務を代行してくれるので、オーナーが自分で契約者と交渉する必要がありません。
それに、第三者が間に入れば、直接よりもスムーズな家賃回収が実現できるでしょう。
また、管理会社に管理を任せていれば、夜逃げする前に家賃の督促をおこなうなど、迅速な対応が可能になります。
契約時に管理会社が間に入れば、連帯保証人をつける、保証会社と契約するなど、家賃の保証についても対応してくれます。

自主管理でよくあるトラブル「ペット飼育」

自主管理でよくあるトラブル「ペット飼育」

賃貸経営を自主管理でおこなっている場合に、困るトラブルのひとつが「ペット飼育」です。
ここからは、ペット飼育に関するトラブルの事例や対応についてご紹介します。

ペット飼育に関するトラブルの事例

ペット飼育不可の賃貸物件で許可なくペットを飼育し、近隣住民とトラブルになったケースがあります。
入居者からオーナーに連絡があり、この物件はペット飼育ができないはずなのに、隣の部屋から犬の鳴き声がするとクレームが入りました。
オーナーが物件に行って確認したところ、実際に犬の鳴き声がしていましたが、入居者はペットを飼育していることを認めませんでした。
その後も犬の鳴き声は止まず、ほかの入居者からのクレームが増えていましたが、訪問しても居留守を使うようになり、電話にも出なくなってしまったとのことです。
また、退去時に立ち会いをおこなったら、部屋のなかに猫がつけたひっかき傷やにおいが多数みられた例もあります。
自主管理をしている場合、オーナーが自分で退去に立ち会いますが、そこで入居者に確認をしても「1日預かっただけ」とペットを飼育していたことを認めません。
退去にあたり敷金ではまかないきれないリフォーム費用が必要となりましたが、追加分の請求に応じてもらえず、結果としてオーナーが自己負担する結果となってしまいました。

ペット飼育に関するトラブルへの対応

ペット飼育に関するトラブルへの対応は、入居者が認めない場合、オーナーから強く出ることが難しく、スムーズに対応ができないことがあります。
その場合の対応方法は、本人に連絡して対応してもらえなければ連帯保証人に連絡を取り、保証人から注意してもらうことです。
それでも改善されないのであれば、契約違反による契約解除の内容証明を送り、退去してもらうよう説得をおこないます。
ほかの入居者からのクレーム対応は重要で、迅速な対応が求められますが、これを自主管理でオーナーがすべておこなうのは難しいものです。
トラブルが発生した段階で管理会社と契約を結んでいなくても、トラブル対応に困り、管理会社に管理を委託するケースがあります。
管理会社ならさまざまなトラブルの経験があり、その対処法についてたくさんのノウハウを所有しています。
さらに、オーナー本人が強い対応に出るのは難しいですが、第三者である管理会社は業務として強い対応が可能となり、早期に解決できる可能性が高いでしょう。

自主管理でよくあるトラブル「水漏れ」

自主管理でよくあるトラブル「水漏れ」

賃貸経営を自主管理でおこなっている場合に、よくあるトラブルとして「水漏れ」を挙げる方がいらっしゃいます。
ここからは、水漏れトラブルの事例や対応についてご紹介します。

水漏れトラブルの事例

水漏れトラブルの具体例として、自主管理をしている賃貸物件の入居者から「天井から水漏れがあって困っている」と夜に連絡を受けたケースがあります。
自主管理の場合はオーナーが自分で現地を確認する必要があるため、すぐに物件に駆けつけたところ、天井から相当な量で水漏れがあり、家電製品にまで水がかかっていたのです。
しかし、上の階の入居者が不在で連絡が取れず、すぐに対応ができないため、ひとまず入居者にはホテルを用意して泊まってもらいました。
後日、業者によって確認をおこない、原因が確定したため修理をおこないましたが、入居者の被害品の補償については、その後オーナーと入居者の間でやりとりが何度も必要になってしまいました。

水漏れトラブルへの対応

水漏れトラブルが発生した場合、自主管理の物件だと、夜遅くてもオーナーが現地へ確認に行かなければなりません。
同時に水道業者へ連絡をしたり、上の部屋の入居者と連絡を取り、原因を探って対処したりするなど、短時間で多くの対応が必要となります。
遠くに住んでいるオーナーや高齢のオーナーなどの場合、すぐに対応できない可能性が高いです。
このような場合、管理会社に管理を依頼しておけば、24時間対応ですぐに駆けつけて業者に連絡を取るなど、同時に迅速な対応をとれます。
また、水漏れによって電化製品や衣類などが被害にあった場合の補償についても、管理会社と契約していれば、損害保険などの案内をしてくれるでしょう。

まとめ

賃貸経営で自主管理をしている場合によくあるトラブルのひとつが家賃滞納で、オーナーからだと家賃回収や督促の連絡をしにくい面があります。
また、ペット飼育のトラブルで相手がなかなか認めてくれなかったり、水漏れトラブルだと24時間の対応が求められたりするなど、難しい点も多いでしょう。
さまざまなトラブルに対応する方法のひとつとして、管理会社に管理を依頼して、トラブル対応をおこなってもらうのがおすすめです。


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