副業で賃貸経営はできる?気をつけることやメリットも解説

副業で賃貸経営はできる?気をつけることやメリットも解説

賃貸経営を副業として始める際、法律や会社の規則に違反しないか心配になったことはありませんか。
実際、副業としての賃貸経営には、労働法や社内ルール、リスク管理など注意すべき点が多く存在します。
本記事では、副業で賃貸経営を始めるための法律上の位置付けや実務ポイント、リスク対策までを解説いたします。
本業と両立しながら安定した収入を目指したい方は、ぜひ本記事をご参考になさってくださいね。

賃貸経営は副業になる?

賃貸経営は副業になる?

賃貸経営が副業に該当するかどうかは、まず法律や規則の理解が欠かせません。
まずは、副業とみなされる基準や就業規則の整理、手続き上の注意点について解説していきます。

副業判断の基準

家賃収入は、税法上「不動産所得」と扱われます。
給与所得や事業所得と別枠になるため、まずは所得区分を押さえることが、副業かどうかを判断するスタートラインです。
国税庁の通達では、独立した家屋が5棟以上、または区分所有が10室以上ある場合を「事業的規模」の目安としています。
事業的規模の目安に満たない場合は、労務をほとんど伴わない受動的所得と見なされるケースが大半です。
ただし、規模が大きくなると事業性が強まり、副業と判断される可能性が高くなります。

就業規則の制限例

副業を禁じる就業規則でも、書き方は会社によってさまざまです。
営利目的の活動をすべて届け出制にする場合もあれば、労務負荷が本業に影響する時だけ制限する場合もあります。
たとえ就業時間外であっても会社の資産を使ったり、競合企業に利益が渡ると判断されたりすると、家賃収入であっても兼業禁止の対象となるおそれがあります。
逆に、管理会社に運営を委託し、入居者募集やクレーム対応を任せれば、自分の作業は月に数時間の報告確認程度で済み、許可が下りる事例が少なくありません。
具体的基準を設けている会社もあるため、会社が設けた基準の範囲に収まる小規模経営であれば審査がスムーズです。

手続きと届け出の方法

副業と判断された場合は、開業日から1か月以内に税務署へ個人事業の開業届を提出しましょう。
同時に青色申告承認申請書も出せば、最大65万円の控除を使用することが可能です。
住民税を普通徴収にすると、賃貸所得分の通知書が自宅に届くため、会社に副業が知られにくくなります。
社会保険では、年間の不動産所得が130万円を超えると扶養を外れ、自分で健康保険料や年金保険料を払う必要が出てきます。

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副業で賃貸経営する際に気をつけること

副業で賃貸経営する際に気をつけること

前章では賃貸経営の副業該当性や手続きについて述べましたが、実際に始める場合の実務ポイントも重要です。
ここでは、公務員・会社員が副業で賃貸経営をおこなう際の注意事項や、事前準備について解説いたします。

公務員の制限確認

国家公務員法と地方公務員法では、営利企業との兼業を原則として禁止しており、賃貸経営も例外ではなく、規模や作業時間によって許可の有無が決まる仕組みです。
手続きの方法としては、まず直属の上司へ口頭で相談しましょう。
次に、申請書・事業計画書・管理委託契約書の写しを添付して人事部に提出し、人事院または知事部局で決裁を受けます。
事業計画書では収入規模や想定労務時間、リスク対策、本務への影響低減策を具体的な数値で示し、利益相反や長時間労働を防ぐ仕組みを明記しましょう。
また、入居者との契約や金銭授受を管理会社に委任し、公務員本人は直接交渉をおこなわない体制を整えると、許可が得やすくなります。

会社員の社内規定

会社員の副業は2018年のガイドライン改定で原則容認の流れになりましたが、各社は利益相反の管理と長時間労働の防止を最重視しています。
申請時に求められる主な項目は、「事業概要」「年間収入見込み」「週当たりの想定作業時間」「担当業務との競合有無」「情報管理体制」の5点です。
夜間対応を管理会社に外注し、自分の作業を休日の日中に絞るなど、具体的な計画を示すと稟議が通りやすくなります。
労働時間通算義務に備えて対応履歴をオンライン日報で記録し、月80時間を超えない実績を定期的に報告すると、法令遵守上のリスクを抑えられます。
さらに、顧客データベースの使用禁止や会社設備の私的利用禁止を明文化し、入居者募集は仲介会社へ依頼するなど、情報と業務の分離策を示しておきましょう。

必要書類と申請手順

着手前にそろえておきたい最低限の書類は、以下の6点です。

●賃貸経営事業計画書
●収支シミュレーション表
●資金調達計画
●管理委託契約書の写し
●専門家相談記録
●社内副業申請書


「賃貸経営事業計画書」「収支シミュレーション表」「資金調達計画」は、事業の概要と収支を示す基礎資料で、「社内副業申請書」は、運営体制と社内手続きの根拠になります。
公務員はこれに利害関係者チェックリストや兼業許可申請書がくわわり、審査も含めて少なくとも1か月の余裕を見ておくと安心です。
手続きは、口頭相談でリスクを共有→正式書類の提出と審査→承認後の定期報告、という3段階に分かれます。

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副業賃貸経営のメリットとリスク対策

副業賃貸経営のメリットとリスク対策

ここまで副業賃貸経営の法律や実務について解説しましたが、実際のメリットやリスク対策もおさえておきましょう。
最後に、副業として賃貸経営をおこなう際のメリット・デメリット、さらにリスク管理について解説していきます。

資産形成と節税効果

家賃収入は、労働時間と切り離されたストック型の資金収支を生み出します。
ローン返済と管理費を差し引いてもおよそ36万円が手元に残れば、元利均等返済で元本が減る効果と相まって、資産形成をさらに後押しします。
また、ローン利息は全額を必要経費として控除できるため、給与所得だけの場合と比べて所得税と住民税が軽くなるでしょう。
長期保有後に売却した際も、長期譲渡なら税率を約20%に抑えられるのです。
相続時には不動産の評価額が時価より低く算定されることが多く、相続税の圧縮にもつながるため、家族全体の資産防衛策としても有効です。

空室・本業への影響対策

副業賃貸経営のデメリットは、空室による収入減です。
主要都市の平均空室率は約12%のため、年に1.5か月分の家賃が入らない前提で資金計画を立てましょう。
空室期間を縮めるには、設備更新で物件の価値を高めたり、家賃を周辺相場より2%ほど、柔軟に調整したりするためのデータ分析体制が効果的です。
また、入居者トラブルの夜間対応は管理会社の24時間コールセンターに委託し、自分の対応を週末の昼間に絞れば、睡眠不足やストレスを抑えられます。
さらに、対応履歴を可視化して業務量を定期的に測定し、長時間労働が発生しない仕組みを整えることで、メンタルヘルスの不調を防ぎやすくなります。

損失防止の管理法

リスク管理の基本は、「保険加入」「管理会社の活用」「堅実な資金計画」の3本柱です。
火災保険に家主費用特約や施設賠償責任保険を付けておけば、水漏れなど予期せぬコストをカバーできます。
管理会社を選ぶ際は、入居者募集力やトラブル対応体制を比較し、入居率保証や24時間駆け付けサービスがある会社を選ぶと、自主管理の負担を大幅に減らせます。
さらに、物件を沿線や都市規模の異なる地域に分散し、長期固定金利ローンで返済額を平準化すると、空室リスクと金利上昇リスクの両方を抑えられるでしょう。

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まとめ

賃貸経営が副業に当たるかは所得区分や事業的規模、就業規則の内容を整理し、開業届や労働時間の管理など法的手続きを確認する必要があります。
公務員や会社員が副業で賃貸経営をおこなう際は、兼業許可申請書や事業計画書を用意し、本業への影響を減らす管理委託や労務記録の体制を示して承認を得ることが重要です。
家賃収入による資産形成や節税効果を得るには、空室対策や保険加入、資金計画と物件分散で損失リスクを抑える運営が欠かせません。

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株式会社エムズ

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