成人年齢18歳と賃貸借契約について!概要や注意点も解説

2018年に成立し、2022年4月1日に施行された民法改正により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたことをご存じでしょうか。
法改正により、18歳以上であれば保護者の同意がなくても賃貸契約を結べるようになりました。
賃貸物件のオーナーや管理会社にとっては、契約手続きやトラブル対策の見直しが求められる重要なポイントです。
本記事では、成年年齢引き下げの概要や賃貸契約への影響、実務上の注意点について解説します。
成人年齢引き下げの概要

成人年齢引き下げにより、2022年4月1日から18歳・19歳は、親の同意なしでアパートの契約などができる大人として扱われるようになりました。
法改正により、以前は使えていた「未成年者取消権」が適用されなくなるなど、若者自身と、彼らと契約する事業者側の双方に、知っておくべき注意点が生まれています。
成年年齢の法改正と概要
2022年4月1日施行の民法改正により、18歳で親の同意なく契約可能になりました。
改正内容は約140年ぶりの大改正で、選挙権引き下げと歩調を合わせたものです。
賃貸借契約にも直ちに適用され、18・19歳が単独で部屋を借りても未成年者取消権は及びません。
貸主は、成人と同様に賠償請求や強制執行が行えるため、契約安定性は大幅に向上しました。
ただし、飲酒や喫煙などは別法で20歳未満禁止が続く点に留意し、物件内の利用規則にも反映しておく必要があるでしょう。
さらに、金融機関や通信事業者では審査基準の見直しが進み、18歳向けの専用商品が登場しています。
法改正の流れを踏まえ、賃貸業界でも若年層向けの入居サポート体制が求められます。
引き下げの背景と目的
改正の最大の目的は、自己決定権尊重と早期の社会参加促進です。
高校卒業後すぐに進学や就職で重要な決定を迫られる18歳が、親の関与なくクレジット契約や住居確保を行えることで、自立した生活設計を学べます。
また、企業側は成年の従業員として雇用契約を締結しやすくなり、教育機関は学費納付や留学手続きで、保護者承諾を求める負担が軽減されるなど、多面的な効果が期待されています。
改正検討時には、高校生の消費者被害防止策として、情報リテラシー教育の充実も併せて議論されました。
こうした事情を受けて、自治体や学校と連携した契約前ガイダンスの整備が推進されています。
18歳ができることの範囲
18歳になると、携帯電話、クレジットカード、自動車購入、賃貸借契約など多くの民事契約を単独で行えます。
一方で、高額商品購入や長期ローン契約では支払能力の不足が懸念されるため、信用情報機関の照会結果や収入見込みを慎重に確認する姿勢が求められます。
賃貸借契約でも、家賃滞納や無断退去が生じれば成人として責任を負うことになり、保証会社利用と本人説明の徹底がリスク軽減に不可欠です。
ただし、先述のように酒類購入や公営ギャンブルは依然として20歳以上が条件であり、成人の定義が分野ごとに異なる点を貸主も把握しておく必要があります。
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18歳成人が賃貸借契約に与える影響

18歳が成人になったことで、賃貸契約は親の同意が不要となり、若者がスムーズに部屋を借りられるようになると同時に、大家さんにとっても空室対策になるというメリットがあります。
未成年者取消権がなくなったことで、貸主は安心して契約を結べるようになり、若者向けのサービスを充実させる動きも広がっています。
親の同意が不要になることの意味
18歳は親権の対象外となるため、賃貸契約も本人だけで完結します。
これにより、遠方進学で親が同行できない場合でも、オンライン内見から電子契約までを1日で終えられるようになりました。
未成年者取消権が使えないため、契約の確定力は高まりますが、契約内容の理解不足によるクレームを防ぐため、重要事項説明書を図解入りで交付し、電子サイン前に理解度を確認する手順が必須です。
説明内容を録音・録画し、クラウド上で共有すると、後日のトラブル対応や行政指導にもエビデンスとして活用できます。
18歳が単独で契約を結べるケース
学生マンションやワンルームでは、進学・就職を機に18歳が自ら物件を選び、契約する事例が増えています。
適正家賃の目安は月収(仕送り含む)の3割以内とし、保証会社利用や収入証明の提出を求めることで支払能力を確認できます。
また、アルバイトで収入が不安定な場合は親の仕送り証明を添付するなど、柔軟に書類を揃えると契約成立率が向上するでしょう。
面談時に家計収支シートを記入してもらうと、本人の資金状況が可視化され、契約後の滞納率低下に寄与します。
18歳と契約することのメリット
若年層を受け入れることで空室期間を短縮し、市場競争力を維持できます。
進学から卒業後の就職まで長期入居が期待できる点も利点で、内外装リフォームの回転数を抑えられます。
貸主は保証会社審査、緊急連絡先の確認、収入状況ヒアリングを標準化し、定期的なアンケートで生活満足度を把握することで、安定収益と顧客ロイヤルティの両立を図れるでしょう。
若年層のライフスタイルを分析して、Wi-Fi無料や家具付きプランを組み合わせると、物件の訴求力がさらに高まります。
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18歳成人との賃貸借契約の注意点

18歳と賃貸契約を結ぶ際は、万一に備え「保証人」を立ててもらうこと、契約の重みを本人に「説明」すること、「トラブルを未然に防ぐ」対策を講じることが重要です。
未成年者取消権が使えなくなった分、契約後の責任はすべて本人が負うことになるため、貸主としてもしっかりとルールを伝えておく必要があります。
保証人の有無と重要性
保証会社を利用しても審査基準が物件ごとに異なるため、18歳との契約では親族保証人を併用するケースが依然として多いです。
保証人が確保できない場合は、保証会社の限度額や立替条件を明示し、賃貸人側で連帯保証付き家賃債務保証商品を選択するなど、複数のセーフティネットを組み合わせると安心です。
保証人が難しいケースでは、地方自治体が提供する家賃債務保証制度の活用も検討できます。
なお、保証会社の利用規約は毎年改定されることが多いため、契約更新時に最新条件を確認し、保証料が変動した場合は早めに入居者へ通知しましょう。
契約者としての責任の確認
加えて、電子契約システムのチェック機能を使えば、重要条項の未確認状態での署名を防止でき、説明不足リスクを軽減できます。
契約条項全般について責任を負うことを、18歳本人が理解しているかをチェックしましょう。
緊急連絡フロー、室内設備の故障時連絡先、退去精算ルールを口頭と書面で説明し、チェックリストに署名をもらうことでトラブルを予防できます。
説明は対面だけでなく、動画マニュアルやチャットボットFAQを活用すると、後日の確認が容易です。
想定されるトラブルと予防策
主なリスクは家賃滞納、生活騒音、契約内容の誤解の3つです。
家賃は口座振替とSMS督促を併用し、生活マナーはルールブックと掲示物で周知し、契約内容は図解入りガイドで可視化します。
さらに、防犯カメラやIoTセンサーで共用部の異常を検知し、迅速にアラームを上げる仕組みもトラブル抑止に有効です。
オンライン面談で半年ごとに居住状況をヒアリングし、問題発生前にフォローする仕組みが効果的でしょう。
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まとめ
成人年齢の引き下げにより、18歳でも親の同意なしに賃貸契約を結べるようになった点は、大きな変化といえます。
賃貸管理者は、若年層との契約に備えて、審査基準や契約条件の見直しを行うことが求められます。
保証人の有無や収入状況の確認など、生活能力を慎重に見極めた対応が重要になるでしょう。

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