入居者が行方不明になったときの確認・契約解除方法は?NG行動も解説!

賃貸管理や賃貸経営をしていると、入居者が行方不明になって、連絡が取れなくなることがあります。
このような事態が発生し、どうすれば良いのか頭を抱えている方も多いでしょう。
そこで今回は、入居者が行方不明になったときの確認方法や契約解除の仕方、決してやってはいけないことについて解説しますので、ぜひ今後の参考になさってください。
入居者が行方不明になったときの確認方法

入居者からの家賃の支払いが滞り、電話やメールにも反応がないときには、どう対応すれば良いのかがわからず悩んでしまうでしょう。
安易に物件に立ち入ることはトラブルの原因になるため、慎重かつ計画的な対応が不可欠です。
ここでは、入居者が行方不明になったときに、所在を確認する方法について解説します。
確認方法①まずはポストをチェック
入居者と連絡が取れないからといって、行方不明になっているとは限りません。
出張や長期旅行などの理由で一時的に連絡が取れないだけの場合もあります。
まずは郵便ポストを確認し、チラシや郵便物が異常にたまっていないか確認しましょう。
ポストに大量のチラシや郵便物が長期間残っている場合は、入居者が長期不在、あるいは行方不明である可能性が高まります。
確認方法②連帯保証人や緊急連絡先に確認
入居者本人に連絡がつかないときは、賃貸借契約書に記載されている連帯保証人や緊急連絡先に指定されている者へ連絡します。
連帯保証人や緊急連絡先に指定されている者は、家族や親族、友人など、入居者本人と近い関係にあることが一般的です。
そのため、連帯保証人や緊急連絡先から「しばらく連絡が取れていない」「自宅に戻っていない」などの情報が得られれば、状況の把握に役立ちます。
なお、連絡する際はプライバシーに十分配慮し、入居者の安否や健康状態に配慮した表現を用いるようにします。
確認方法③近隣住民への聞き取り
周囲の住民に「入居者を見かけたか」「異変を感じたことはあるか」など、さりげなく状況を確認する方法も有効です。
不審な点が確認できれば、さらに状況の把握が進みます。
ただし、個人情報や憶測に配慮し、入居者のプライバシーを守るよう注意が必要です。
確認方法④警察に相談する
関係者への連絡や近隣への聞き取りでも行方がわからないときは、警察への相談も検討します。
とくに高齢者や持病のある入居者は、孤独死などのリスクがあるため、早めの相談が望まれます。
ただし、行方不明が疑われる入居者の部屋に合鍵を使って無断で入室してはいけません。
トラブルを防ぐためにも、警察の立ち会いのもとで入室するようにします。
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入居者が行方不明になったときの契約解除方法

入居者が行方不明になって家賃の滞納が続いたとき、契約を解除して、新たな入居者を募集したいと考えることがあるかもしれません。
しかし、行方不明を理由として、一方的に賃貸借契約を解除できないため、注意が必要です。
ここでは、行方不明になった入居者の賃貸借契約を解除する流れについて解説します。
賃貸借契約解除の要件
大家側から賃貸借契約を解除するには、入居者との信頼関係が破綻したことを証明する必要があるでしょう。
信頼関係の破綻は、家賃の滞納状況や物件の使用状況など、複数の要素を総合的に判断して認定されます。
一般的には、家賃の滞納が3か月以上続いた場合、信頼関係が破壊されたと見なされ、賃貸借契約解除の要件を満たすとされています。
建物明渡請求訴訟を起こす
入居者の賃貸借契約を解除するには、直接話し合って合意を得るか、内容証明郵便などで契約解除の意思を本人に伝える必要があります。
しかし、入居者が行方不明の場合は、話し合いができず、内容証明郵便を送っても確認されない可能性があります。
その際に必要となるのが、建物明渡請求訴訟です。
裁判所に建物明渡請求訴訟を提起し、契約解除の意思を示す訴訟を公示送達によっておこなうことで、行方不明の入居者に対して契約解除の意思を示したと見なされます。
ただし、公示送達をおこなうには、入居者が行方不明であることを裁判所に示さなければなりません。
そのため、近隣住民や家族・親族への聞き取り、ポストや電気・ガスメーターの確認などの調査を実施し、調査報告書を作成する必要があります。
強制執行を申し立てる
公示送達を通じて行方不明の入居者に建物明渡請求訴訟を起こすと、当事者不在のまま原告の請求を認容する判決が下されます。
そのあと、判決に基づいて強制執行を申し立てることで、建物の明け渡し作業に着手できるようになります。
このとき、入居者の荷物は原則として保管しなければならない点に注意が必要です。
保管費用は原則入居者の負担ですが、行方不明の場合は支払いが困難なため、実質的に大家が負担することになります。
なお、ここまでの手続きを法律に不慣れな者が円滑に進めるのは難しいのが実情です。
そのため、行方不明となった入居者とのトラブルを早期に解決したい場合は、弁護士などの専門家に相談のうえで手続きを進めることが望まれます。
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入居者が行方不明になったときにやってはいけないこと

入居者が行方不明になったとき、家賃滞納や連絡不能によるストレスや焦りから「早く状況を解決したい」「空室期間を短縮したい」と思うことは自然な感情です。
しかし、入居者が行方不明になったからといって、好き勝手にできるわけではない点に注意しましょう。
ここでは、入居者が行方不明になったときに、やってはいけないことについて解説します。
やってはいけないこと①無断立ち入り
いくら家賃の滞納や連絡不能が続いていても、賃貸借契約が有効である限り、大家が無断で行方不明となった入居者の部屋に立ち入ることは原則として認められません。
たとえ入居者の安否確認が目的であっても、警察の立ち会いが必要です。
無断で立ち入った場合、不法侵入や損害賠償請求の対象となるおそれがあります。
やってはいけないこと②鍵の交換
行方不明となった入居者の部屋の鍵を、大家が無断で交換する行為も認められていません。
入居者が戻ってきた際に部屋に入れなくし、滞納家賃の支払いを条件に新たな鍵を渡そうと考えることがあるかもしれません。
しかし、裁判所の判決が出ていない段階で鍵を勝手に交換することは、違法な自力救済に該当し、損害賠償責任を問われるおそれがあるため注意が必要です。
やってはいけないこと③荷物の撤去
行方不明となった入居者の部屋に残された家具や家財道具、私物などを、大家が無断で処分することは法律で禁止されています。
これは入居者の財産権を侵害する行為であり、処分によって損害が生じた場合には、賠償責任を負う可能性があります。
また、大家が住居不法侵入罪などに問われるリスクもあるため、注意が必要です。
そのため、入居者が行方不明になった場合でも、安易な行動は避けなければなりません。
たとえ賃貸借契約書に追い出し条項が記載されていたとしても、無効とされる可能性が高いといえます。
したがって、入居者が行方不明になった際は、冷静に法的手続きを進めることが重要です。
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まとめ
入居者と直接連絡が取れなくなったときには、ポストの確認や連帯保証人・緊急連絡先に指定されている方への連絡を通じて、行方不明かどうかを確認しましょう。
行方不明となった入居者の賃貸借契約を解除するには、裁判所に建物明渡請求訴訟を起こす必要があります。
また、入居者が行方不明になったからといって勝手に鍵を交換したり、無断で部屋に立ち入ったりする行為は違法のため、避けたほうが無難です。

株式会社エムズ
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