不動産購入時の火災保険について!経費や相場も解説

不動産購入時の火災保険について!経費や相場も解説

念願のマイホーム購入をご検討されるなかで、火災保険の仕組みや正しい選び方について疑問を抱えてお困りではありませんか。
住宅ローン契約時に求められる加入義務や複雑な補償範囲の把握にくわえ、将来的な保険料の相場や節税につながる経費計上の可否が分からず、不安に感じる方は決して珍しくありません。
本記事では、不動産購入時に検討すべき火災保険について、住宅ローン利用時の加入条件やカバーすべき補償範囲から、税務上の経費処理の基本、そして建物の構造別の保険料相場まで総合的に解説します。
万が一の災害に備えつつ無駄のない最適な保険プランを選択したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

不動産購入時の火災保険の加入義務と補償範囲

不動産購入時の火災保険の加入義務と補償範囲

マイホーム購入時の火災保険で押さえるべき点には、主に加入義務や補償範囲の確認があります。
まずは、火災保険の必要性や具体的な補償内容について解説していきます。

義務の有無とローン契約

火災保険は法律上の加入義務がなく、現金で住宅を購入する場合は、未加入でも罰則を受けません。
ただし、住宅ローンでは建物が融資の担保になるため、多くの金融機関が加入を契約条件とし、保険証券の写しの提出を求めます。
金融機関によっては、保険金への質権設定や返済期間中の加入継続を契約条件とする場合もあるでしょう。
現在の契約期間は最長5年であり、更新時期を忘れずに管理して補償を途切れさせないことが重要です。
また、もらい火では重大な過失がない火元に賠償を求めにくいケースもあるため、自分の保険で備える必要があります。

補償範囲と損害の具体例

火災保険は商品やプランによって補償範囲が異なり、火災や落雷にくわえ、風災、水災、盗難、外部からの物体の衝突などを補償対象として選べるものがあります。
たとえば、台風で屋根や窓が壊れた場合や、豪雨によって床上浸水が起きた場合が代表例です。
さらに、家財補償を付ければ、落雷の過電流による家電製品の故障などにも備えられるでしょう。
マンションでは室内の専有部分を個人が補償し、廊下やエレベーターなどの共用部分は管理組合が保険をかけるのが基本です。
一方、日常的に使用するバルコニーも共用部分にあたるため、管理規約を確認し、補償範囲の重複を避けることが大切になります。

最適なプランの選び方

最適な保険を選ぶには、まずハザードマップを確認し、洪水や土砂災害など地域ごとの危険性を把握します。
川沿いや低地では水災補償を手厚くし、高台や高層階では実際のリスクに合わせて内容を調整すると良いでしょう。
建物の保険金額は、同等の住宅を建て直すための新価を基準とし、経年で価値が下がる時価との違いにも注意が必要です。
また、地震や噴火による損害は火災保険だけでは補償されないため、地震保険の併用も検討します。
個人賠償責任特約や類焼損害補償特約、自己負担となる免責金額も確認し、保険料とのバランスを整えることが重要になります。

火災保険料は経費にできる?

火災保険料は経費にできる?

前章では補償範囲などについて述べましたが、支払った保険料を経費に計上できるかどうかも、気になるポイントのひとつです。
ここでは、火災保険料を経費計上して節税するための基本ポイントについて解説します。

個人用と事業用の違い

自宅としてのみ使用するマイホームは収益を生まないため、火災保険料を所得税の必要経費にはできません。
一方、賃貸住宅やテナントビル、自営業の店舗など、収入を得るための事業用不動産にかかる保険料は経費の対象です。
経費計上した金額は不動産所得や事業所得から差し引かれ、課税対象となる所得の正しい計算に反映されます。
また、自宅の一部を仕事場にする場合や店舗併用住宅では、事業に使う部分だけを家事按分しなければなりません。
一般的には床面積の割合で算出するため、平面図や各部屋の使用状況を記録し、根拠を説明できるようにしておくと安心でしょう。

申告別の計上方法と条件

青色申告は複式簿記が原則ですが、簡易な記帳も認められており、火災保険料は損害保険料として契約期間に応じて処理します。
白色申告は簡易な記帳が認められますが、生活用と事業用の区分を明確にしておくことが必要です。
事業使用の割合が50%未満でも、専用スペースや利用実態を客観的に示せれば、該当する分を経費にできる場合があります。
また、5年分などを一括払いしたときは、当年分を損害保険料、翌年分を前払費用、翌々年以降を長期前払費用として振り分けるのが基本でしょう。
なお、地震保険料控除と事業経費は二重に適用できないため、住居分と事業分を明確に分けて申告することが大切です。

領収書管理と税務調査

保険料を経費として証明するため、保険証券や領収書、支払明細などは確認しやすい形でまとめて保管します。
契約期間や支払額を帳簿とすぐ照合できれば、確定申告や税務調査の際にも説明しやすくなるでしょう。
書類の保存期間は、青色申告では原則7年で、白色申告でも帳簿や領収書を5年から7年残す必要があります。
さらに、税務調査では長期契約の費用配分や家事按分が、実際の使用状況と一致しているかを確認されるのが一般的です。
売却や契約変更で保険料が返金された場合は雑収入として処理し、加入から解約まで同じ基準で記帳を続けることが重要になります。

構造や面積別の火災保険料の相場

構造や面積別の火災保険料の相場

ここまで補償内容や経費の扱いを解説しましたが、実際の保険料がいくらかも押さえておきましょう。
最後に、建物の構造や面積ごとの火災保険料の相場と、最新の動向について解説していきます。

建物構造別の保険料相場

火災保険料は、建物の燃えにくさや災害への強さを示す構造級別によって基本の金額が大きく変わります。
住宅は主に、マンションに多いM構造、耐火性能を持つT構造、木造住宅などが該当するH構造の3区分です。
一般に、H構造はM構造やT構造より火災リスクが高いと判断され、保険料も高くなる傾向があります。
そのため、建築確認書類や設計図書で区分を確認し、不明な場合は建築会社や不動産会社へ問い合わせると良いでしょう。
相場を比べる際は、所在地、保険金額、補償内容、免責金額などの条件をそろえ、複数社から見積もりを取ることが大切です。

床面積と評価額の影響

建物の延べ床面積が広いほど、再建に必要な資材や人件費が増えるため、建物の評価額と保険料は高くなる傾向です。
この評価額は再調達価額と呼ばれ、同等の建物を新しく建て直すために必要な費用を示します。
一般的には、新築時の建築費や1㎡あたりの建築単価、延べ床面積などを基に算出される仕組みです。
ただし、面積が同じ住宅でも所在地や構造、建築仕様によって金額は異なるため、同じ補償条件で比較する必要があります。
また、家財補償を付ける場合は、世帯人数や家具・家電の量に応じた評価額がくわわり、保険料も上乗せされるでしょう。

保険料の値上がりと予測

近年は台風や豪雨などの自然災害が相次ぎ、保険金の支払額が増えているため、火災保険料は値上がり傾向にあります。
くわえて、木材などの建築資材や人件費が高騰し、修理や再建に必要な費用が増えたことも上昇要因です。
保険料の基準は定期的に見直され、地域の災害リスクや建物構造によって改定幅が大きく異なる場合もあるでしょう。
さらに、現在の契約期間は最長5年であり、更新時には新しい料率や補償条件が適用される可能性があります。
そのため、将来の更新費用も資金計画に含め、更新前には建物評価額と補償内容を点検し、複数社の見積もりを比較することが大切です。

まとめ

多くの金融機関では住宅ローン利用時に火災保険への加入が融資条件となるため、ハザードマップを確認し、水災や地震などのリスクに合わせた補償内容を最長5年の契約期間で適切に選ぶことが大切です。
自宅専用の保険料は経費対象外ですが、店舗併用住宅等の事業用物件なら、事業で使う床面積の割合で家事按分し、契約期間に応じて毎年少しずつ必要経費として計上できます。
保険料は建物の構造や延べ床面積により大きく変動し、近年の自然災害の増加で値上がり傾向が続くため、資金計画を立てた上で複数の見積もりを比較することが重要となるでしょう。

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