競売物件の購入について!メリットや注意点も解説

競売物件の購入について!メリットや注意点も解説

マイホームの購入を検討しているものの、予算内で希望条件に合う理想の物件がなかなか見つからずにお困りではありませんか。
物件探しが難航している場合は、市場価格よりも安く手に入る可能性が高く、幅広い選択肢が用意されている「競売物件」の購入を検討してみるのも一つの有効な解決策です。
本記事では、競売物件とは具体的にどのようなものかという基本的な仕組みをはじめ、購入によって得られる魅力的なメリットや、事前に把握しておくべき注意点となるデメリットについて解説します。
費用を抑えながらも賢くマイホームを購入したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

競売物件とは?

競売物件とは?

競売物件の購入を検討する上で押さえるべき点には、主に物件の定義や発生する仕組みがあります。
まずは、競売物件とは何か、その背景や裁判所が関わる手続きについて解説していきます。

競売物件の定義と背景

競売物件とは、住宅ローンなどの返済が難しくなった所有者の土地や建物を、債権者の申立てにより裁判所が売却する対象物件です。
手続きは民事執行法に基づいて公的に進められ、売却代金は主に金融機関や保証会社などへの債務返済に充てられます。
返済が滞ると、分割払いを続けられる期限の利益を失い、残っている借り入れ金の一括返済を求められることになるでしょう。
さらに、一括返済ができない場合は保証会社が代位弁済をおこない、債権と抵当権を引き継ぐ仕組みです。
その後、新たな債権者が物件を管轄する地方裁判所へ申し立てることで、所有者の意思とは別に競売による売却手続きが正式に始まります。

裁判所の手続きと流れ

一般の不動産売買では売主と買主が条件を調整しますが、競売物件は裁判所が法律に沿って手続きを進めます。
申立ての要件を満たすと競売開始決定が出され、法務局で差押え登記がおこなわれ、所有者が処分しにくい状態となる仕組みです。
その後は執行官などが現地を調査し、権利関係を示す物件明細書、占有状況をまとめた現況調査報告書、価格の根拠となる評価書を作成するでしょう。
また、評価額をもとに売却基準価額が定められ、その8割が最低入札額にあたる買受可能価額です。
3点セットや入札日程は公開されるため、購入希望者は同じ公開資料を比較しながら、入札するかどうかを公平に検討できます。

落札から所有権移転

競売物件を購入する際は、通常1週間から10日ほど設けられる期間内に、入札書や必要書類を裁判所へ提出しますが、提出後は内容を変更できません。
あわせて保証金の振込証明書が必要となり、買受申出保証金は売却基準価額の2割が基本です。
落札できなかった場合は後日返還されるため、振込方法や返還時期まで事前に確認しておくと安心です。
そして開札では、買受可能価額以上でもっとも高い金額を提示した入札者が、最高価買受申出人として選ばれます。
裁判所の審査後に売却許可決定が出され、期限までに残代金を一括納付すると所有権が移り、抹消登記などは裁判所が法務局へ依頼する仕組みです。

競売物件を購入するメリットと価格の魅力

競売物件を購入するメリットと価格の魅力

前章では競売物件の基本や手続きについて述べましたが、実際に購入する利点も気になりますよね。
ここでは、競売物件を購入するメリットや価格が安い理由について解説します。

価格の安さとその理由

競売物件は一般市場より価格が低い傾向にあり、市場価格の6割から8割ほどで落札されるケースも多く見られます。
売却基準価額は、不動産鑑定士の評価をもとに、物件自体の状態や周辺相場、権利関係などを踏まえて決められる仕組みです。
ただし、入札前に内覧できないことや引渡しの不確実性、落札後の修繕リスクなどが考慮され、市場価格より低めになる傾向があるでしょう。
また、一般的な売買で必要となる仲介手数料がかからない点も、購入時の負担を抑えやすい理由です。
買受可能価額は売却基準価額の8割に設定されるため、上限予算や資金計画と照らし合わせながら無理のない入札額を検討できます。

入札手続きと必要書類

競売の入札は裁判所が定めた日程に沿って進むため、公告後から開札日までの期限を確認し、各種必要書類は余裕をもって準備することが大切です。
まずは公開された3点セットを読み込み、権利関係や占有状況、建物の状態、評価額の算定根拠まで確認します。
入札時には、売却基準価額の20%を目安とする保証金の振込にくわえ、住民票などの書類が必要となるでしょう。
また、農地では買受適格証明書、個人の入札では暴力団員などに該当しない旨の陳述書も求められます。
落札後は売却許可の審査を経て、指定された期限までに残代金を一括納付するため、融資の可否を含む資金計画を早めに整えておくと安心です。

多様な物件と活用方法

競売では市場での売りやすさに関わらず売却されるため、一般市場の物件情報では見つけにくい不動産も対象となります。
都市部のマンションや一戸建てだけでなく、地方にある空き家、農地、山林、店舗、工場などを幅広く探せる点が魅力です。
一方で、再建築不可物件や用途が限られる土地もあるため、価格や広さだけで判断しない姿勢が重要でしょう。
そのため、接道条件や用途地域、修繕の必要性を専門家と確認し、購入後の使い方まで具体的に検討することが大切です。
たとえば古い一戸建てを自宅兼アトリエへ改修したり、隣地を取得して敷地を広げたりするなど、物件の個性を生かす活用方法があります。

競売物件のデメリットと購入時の注意点

競売物件のデメリットと購入時の注意点

ここまで、競売物件の魅力やメリットを解説しましたが、購入に伴うリスクや注意点もおさえておきましょう。
最後に、競売物件ならではのデメリットやトラブル回避の対策について解説していきます。

内覧制限と事前調査

競売物件は入札前には内覧が原則として認められず、室内や設備を細部まで確認できない点がとくに大きな注意点です。
日当たりや水回りの動作、雨漏り、におい、残置物など、公開資料だけでは把握しにくい状態が残る可能性もあります。
そのため、3点セットの写真や記載内容を読み込み、占有状況や修繕履歴、評価額の根拠を丁寧に確認しましょう。
また、敷地外から外壁や屋根、基礎の状態を見て、登記簿や公図から境界や権利関係、周辺環境を調べることも有効です。
ただし、公開資料は調査時点の情報であり、現在の建物や設備の状態と異なる可能性を含めて、十分な修繕費を予備費として見込む必要があります。

引渡しの遅延リスク

競売物件は、裁判所が空き家の状態にして引渡すとは限らず、以前の所有者や賃借人、荷物が残っている場合があります。
落札後は占有者の生活状況や権利を確認し、まず任意退去に向けて冷静に話し合うことが基本です。
しかし、交渉がまとまらないときは、代金納付から原則6か月以内に裁判所へ引渡命令を申し立てる必要があるでしょう。
それでも退去が進まなければ強制執行を検討しますが、完了まで数か月かかり、入居や改修の予定が大幅に遅れることもあります。
予納金や荷物の搬出・保管費用、明渡しまでの時間も事前に想定し、不動産に詳しい弁護士へ相談しながら法的手順に沿って進めると安心です。

契約不適合責任の免責

一般の不動産売買では、契約内容と異なる不具合が見つかった場合に、売主へ修理や減額などを求められることがあります。
しかし、競売物件では売主にあたる所有者が契約不適合責任を負わず、落札後の不具合は原則として買受人が対応する仕組みです。
たとえば雨漏りや配管の故障、シロアリ被害、構造上の欠陥が判明しても、修繕費を自己負担する可能性が高いでしょう。
そのため、入札額を決める段階で大規模修繕も想定し、購入費とは別に十分な予備費を確保することが重要です。
落札後は早めに建築士などへ建物状況調査を依頼し、緊急性や予算を踏まえて優先順位を整理した修繕計画を立てると安心できます。

まとめ

競売物件とは、借り入れ金の返済が困難になった所有者の不動産を、債権者の申立てにより裁判所が公的な手続きに基づき売却から所有権移転までおこなう物件のことです。
一般市場の6割から8割ほどという安い価格で購入でき、仲介手数料が不要な点や、一戸建てから農地まで多様な不動産を探せるのが大きなメリットです。
事前の内覧ができない点や、引渡しの遅延リスク、契約不適合責任が免除される点に注意し、入念な資料確認と修繕費用の備えを万全にしておくべきでしょう。

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